幼稚園は別だったけれど、小学校の6年間ずっと一緒に遊んでいた幼なじみの同級生の女の子がいた。
名前はしのぶちゃん。同級生とはいっても6年間同じクラスになることはなかった。
近所の子供たちというか、家々はみんな町内会に入っていた。そこでいろいろなイベントや行事をやるのだけれど、しのぶちゃんの家はなぜか町内会に入っていなかった。そのせいか、近所のほかの子供と遊んでいるのを見かけたことがなかった。
そんななかで俺が一年生の頃に「あそぼ」と声をかけたことから、しのぶちゃんと仲良しになった。
しのぶちゃんは、というか、彼女の家には弟がいたんたけど、ふたりともなぜか学校から帰ってきてもずっと制服姿だった。お風呂に入ってパジャマに着替えるまでその格好だと話していた。
このしのぶちゃんのせい(おかげ?)で、小学生にして俺のロリ趣味が確定してしまった。そういう女の子だった。
彼女の家は本屋さんで、個人商店レベルの大きさだったけれど、市内に2店舗を構えていた。両親とも書店の経営に忙しく、実際、彼女の家に遊びに行ってもほとんど顔を合わせることがなかった。特にお父さんとは小学校のあいだ1回しか顔を見る機会がなかった。
家は本屋さんの裏手の一戸建てで、その本屋さんが本店、市内の別のほうが分店だった。そんな環境だったので、しのぶちゃんとよく本屋に行って漫画の立ち読みをしていた。というか座り読みだった。
お店の奥のほうに二階に行く階段があって、その階段を上ると二階が倉庫になっていた。そこに入荷した本や返本する本が置いてあって、隠れ家的に奥まったスペースだった。そこでよくしのぶちゃんと遊んだり、入荷した本や返本を読んだりしていた。
この二階が、しのぶちゃんとの秘密の遊び場、正確には秘密のことをする遊び場になっていた。
倉庫の本の中には、文庫本や雑誌のなかにエロ本も混じっていた。最初はマンガや小学生向けの雑誌なんかを選んで読んでいたけれど、小学3年生になる頃には、しのぶちゃんが「これほんとは開けちゃいけない箱なんだよ」と、大人向けの雑誌や写真集の入った箱を開けるようになっていた。見つかったら怒られるかもという罪悪感とドキドキ感も手伝って、しのぶちゃんとふたりで小声で「あった?」「あったー」と、一階に聞こえないようにエロ本を探し出しては、二人で女の人の裸の写真を見たりしていた。
昭和の半ばあたりだから、修正が甘いというか、今では考えられないロリ系の本や雑誌もたくさんあった。当時英語の文字が読めたらもっと覚えていただろうけど、エロ本専門店にあるような過激すぎるものはなくても、有名なロリ系タイトルの本や雑誌はいくつもあったと思う。
最初はしのぶちゃんと「えー、わー」と大人の女性の裸の写真を見て、ふたりでキャッキャッ言いながら楽しんでいた。それはほんとにドキドキで楽しい時間だったんだけど。
ある日、表紙だけ見たらエロ本とはわからない、笑顔の女の人の表紙の雑誌をしのぶちゃんが見つけた。表紙に散りばめられた漢字は読めないものもあったけど、ヌードとか書いてあったりして、ふたりで顔を見合わせて「これもエッチな本なのかも♪」と口に出さなくても、ワクワクしながらページをふたりでめくった。(エッチな本を見るとき、最初のページはしのぶちゃんで、それからふたりで交互にページをめくるという、いつ決めたのかも覚えていない約束があった)
表紙をめくっていきなり見えたのは、裸の女のひと...ではなく、裸の女の子。しかも自分たちというより、しのぶちゃんと同じくらいの歳の。斜めから撮られたその子は、パンツも何もはいてなく、ぷくんとした乳首の胸と、つるんとした股間のワレメの線がチラッと見えているものだった。
それまで見てきたエッチな本は、写っているのはみんな、大人か高校生くらいのものばかりで、おっぱいは丸出しでも、大人のパンツをはいていたり、パンツをはいていなくても、真っ黒な毛で股間が覆われていたり、ひっかいたような修正がされているものばかりだった。
自分と同じ年頃の女の子の裸を、写真ではじめて写真で見てしまった。しかも股間のワレメ。ドキドキなんてものじゃなくて、ビクッとしてしまい、しのぶちゃんのほうを横目で見ると、小声で「見えてるー、いやーん、エッチだー」と俺のほうを見ている。
どうしていいかわからず固まっていると、「つぎ、つぎ」としのぶちゃんの小声。そうだページをめくるんだったと思い出して、そのページへの名残惜しさと次のページへの期待感が混ざって、ドキドキしながら次のページをめくった。
「・・・・」
「・・・・」
ふたりとも固まってしまった。けれど視線はそのページの写真から離れなかった。開いた雑誌の右のページには、写真の女の子が今度はまっすぐに立っていて、スカートの裾を両手で横に持ち上げていた。当然子供用のパンツもスリップも丸見えで、でもその子は恥ずかしがっていなくてニコニコと笑っていた。
左のページは、その子が床に横向きに寝そべっている写真で、やっぱりスカートもスリップも腰までまくれあがっていて、今度はこちらをじっと見つめるような視線だった。
写真の女の子とほんとうに目が合ったようなドキドキのなか、ふだんは見えちゃいけない、スカートの中のスリップの白とパンツの白が丸見えになっているその写真を見つめていると、しのぶちゃんの指でページがぺらりと音を立ててめくられた。
次のページがもっと衝撃的で、いまでも覚えているのだけれど…。それは、同じ横向きに寝そべっているポーズで、スカートもスリップもめくりあげられた両足から、パンツが膝まで下げられた写真だった。写っている女の子は笑っているような困っているような顔で、女の子のワレメが丸出し状態。思わずしのぶちゃんのほうを見ると、しのぶちゃんも俺のほうをチラッと見ていて、また写真に視線を戻すと、「すごーい…」と小声でつぶやいていた。
いつもだと最後まで写真ページばかりを見るのだけど、このときはこの同じくらいの歳の女の子の写真で見るのをやめた。
自分たちと、いや、しのぶちゃんと同じくらいの歳の女の子でも、裸の写真で雑誌に載るんだ。。初めて見るパンツやスリップもろ見えの、そして女子のワレメが写真になっていた、そんな驚きのほうが強かった。
しのぶちゃんも同じような歳の女の子だから、写真と同じような、つるんとしたワレメが股間にある。そう思うと、しのぶちゃんのワレメを見てしまったような気まずいがして、何を話していいのかわからなかった。
ふと見ると、しのぶちゃんが同じ本のさっきのページを読み返していた。しばらくして立ち上がると、しのぶちゃんがいきなり自分の制服のスカートを両手で横に持ち上げた。サラッという乾いた音がして、スカートだけが持ち上がり、スリップがてるてる坊主の形のように丸出しになっていた。
しのぶちゃん何してるの!?という驚きとともに、ふだんチラチラと見えてはいても、まともに見たことのなかったスリップの布の光沢と裾のレースに目を奪われていた。「あら」という声とともに、しのぶちゃんが今度はスカートを抱えるように持ち上げたまま、スリップの裾に両手をかけて、スリップの裾ごとスカートを一気に腰まで持ち上げた。
スリップのツルツルとした光沢とは対照的な、無地の白い木綿の女児パンツがまる出しになった。おへそのあたりまで高さのある、ふにゃっ、と、しわのよったパンツが目の前で丸見えになる。
しのぶちゃんはそのままお尻をすとん、と落として床に座ると、体育座りのように曲げた両足をまっすぐに伸ばした。そしてスカートとスリップを両手でめくりあげたまま、ころんと床に転がる。しのぶちゃんが写真と同じポーズをしているのはもう疑いようがなかった。
まさかと思って見ていると、しのぶちゃんの両手の指がパンツにかかった。息をとめてその様子を見ていると、しのぶちゃんは横向きに寝転がったまま、器用にパンツを片方ずつ交互に下げ始めた。
パンツの横にかかった手が片方ずつ膝のほうに下げられるたび、おへその下の真っ白な肌がだんだんとあらわになっていく。何度目かの手の動きのあと、とうとうしのぶちゃんの股間のワレメが、パンツの上のほうからくっきりした縦線を覗かせた。
パンツを下げるのに一生懸命なしのぶちゃんからは股間は見えていないらしく、パンツが膝上まできたあたりでようやく手の動きをとめた。
そして写真の女の子と同じ、笑っているような困っているような顔を見せると「さっきの子といっしょでしょ?」と聞いてきた。
「うん…」そう答えながらも、俺の視線はしのぶちゃんの股間にくぎ付けになっていた。
ほんの一メートルも離れていない距離の、目の前で幼なじみのしのぶちゃんが、今まで見たことのない、子供の裸の雑誌の写真と同じ格好をしている。パンツどころか、そのなかのワレメまで、隠すこともせずに自分に見せつけている。
しばらくして、パンツが下がったまま足を曲げて揃えると、しのぶちゃんが立ち上がった。スリップとスカートの裾がパサッと膝上まで戻る。しのぶちゃんは俺のほうを向いたまま前かがみになって、膝まで下がったパンツの裾を両手で持ち上げると、スカートの下に手を差し込んで、もぞもぞとパンツをはき直していた。
なに今の、なに今の、なに今の。俺はいま起きたことが信じられなくて、しのぶちゃんの顔をじっと見つめていた。
「家でおやつ食べよっか」
そう言ってすたすたと歩きだすしのぶちゃんのあとを、返事もせずについていった。
それまでしのぶちゃんのパンツやスリップは何度も見たことはあったけれど、それは階段をあとからついて上がったり、向かいに座って遊んでいるときに制服のスカートの奥に見えるパンツをこっそり覗き込んだことがあるくらいだった。
しのぶちゃんとの、このエロ本・ロリ本遊びは、小学校卒業まで続くことになる。それはまた別稿で。
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